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★★ 著者: 桜庭一樹 出版社: 早川書房 魔女狩りの嵐が吹き荒れるドイツ、未来のシンガポール、そして現代の日本の三部から成り立つ物語。少女とは何か？ というようなことを書いているようです。自由の森学園の図書館で、この「少女」の考え方は面白い、と言われて借りました。 歴史小説なのか、ファンタジーなのか・・・ 現代日本（の消費社会）を支配している、といってもいいような「少女」という「モンスター」は、今の日本にしか存在していない、と桜庭一樹は言っている、と僕は受け取りました。昔は、「女の子」から「女」になるまでの間に、「少女」という間は存在しなかったから、過去へ言ってしまった女子高生はアンチ・キリストとなる、のではないか。 でも難しいなぁ、どう読むかというのは。というよりどう考えても詰め込みすぎじゃないか、という気がしました。三部に分かれているそれぞれを１冊にしてもいいのではないか。そうしたらスカスカになっちゃうのかなぁ、さすがに。だけど今のままだと、最後があっけらかんとしていて、すかっと通り過ぎていってしまいそうなんだけどなぁ・・・ つまらなくはないけど、よく分からない、というのが感想です。物語としては面白いけど、それ以上に、何か語りかけようとしているような気がするんだけどそこがすっきりしません。というより、妙に文章がごたごたしている気がします。 桜庭一樹という人は物語をつくっていくのがとても上手だなぁ、と思いました。 |