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★★ 著者: 有川浩 出版社: 幻冬舎 全部で８駅、片道たったの１５分の関西のローカル線・阪急今津線で繰り広げられる物語。電車に乗ってくるいろんな人たち。高校生の声を聞いていて彼と別れる決心をした人、元婚約者の結婚式に行ってきた人、「生」の字で付き合い始める２人などなど、彼らは一瞬だけすれ違います。そんな人たちを描いた１６の短編が収録されています。 連作短編集。 これまで阪急電車に乗ったことがありません・・・ １度乗ってみたくなりました。まぁ、たぶんなんの変哲も無い普通の電車なんだろうけど。 有川浩はベタ甘な恋愛小説を書くことで有名らしいですが今回は少し控えめ。日常の中に転がっているなにげないドラマを写し取ったような感じ。「普通」の小説なわけですが、やっぱり有川浩は巧いです。なんというか読んでいてほっとさせられます。 様々なことがありつつも基本的にはさっぱりしているところがいいです。電車という移動し続ける場が舞台になっているので、ドロドロしたものが持ち込まれないのだろうか。よく考えてみると電車って面白いなぁ、と感じました。 ほのぼのとしていて心温まります。とはいえ少し物足りない気もしました。まぁ短編というものは物足りないくらいでちょうど良いような気もするけど。 |