グレートジャーニー



"関野吉晴さんは、人類拡散の道、およそ五万キロを逆からたどっていき、
グレートジャーニーを成功させた有名な冒険家
それも化石燃料を使わずにいった"

そんな人がまさか自由の森学園にくるとは驚きました。
それで実際に行ってみました。

・・・この人が関野さんか・・・と一目みて思いました。
淡々と語り、大げさでなく、長くならず、それでいて要点をついた喋り方で、聞いていて快かったです。


関野さんは、「自然に近い人、自然の一部として生きている人」を見たいと語っていました。
自然だけでは飽きてしまう、そうではなくてそこに根付いて生きている人の生活、考え方に接したいそうです。

今回はグレートジャーニーの顛末と、
特にシベリアの二百メートル四方誰も住んでいない、
たとえて言うなら誰もいない北海道にぽつんと暮らしている家族を取り上げていました。
・・・素晴らしく美しい白銀の世界で、獲物をとって暮らしているなんていいなぁー、と僕は思いました。
その代わり、一週間に一回しか電気器具を使えませんが。
(一週間に一回だけ発電機を動かすそうです)

その家族は皮を売って暮らしているために町で後ろ指を差されていて、関野さんも始めはそんな気持ちだったそうです。
しかし実際にはその家族の人たち、とくに罠をかけるお父さん、ハイモ氏はちゃんとそういうことを考えていて、
「大地の植物がないと動物は生きられない。その植物を食べる野生動物を食べることはすなわち大地を食べることだ」と語り、
必要最小限の獲物しかとらないそうです。

そして関野さんは
「都会で自然破壊をしながら狩猟に反対する人よりハイモ氏のほうがより自然のことを考えている」
と思ったと言っていました。



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