ありがとうと言わない重さ
『「ありがとう」と言わない重さ』
著書・呉人恵
呉人恵という人が書いたものです。
モンゴル人はあまり「ありがとう」とは言いません。
バヤルララーという「ありがとう」にあたる言葉はあるそうです。
しかしバヤルララーは「喜んだ」というような意味なのです。
日本語の「ありがとう」とはちょっと違う感じです。
モンゴル人はどうして「ありがとう」と言わないのでしょう？
日本人は、まぁちょっと口癖みたいな感じで「ありがとう」とよくいいます。
呉人恵さんは日本人の「ありがとう」は、「一応言っておかないと満足出来ない」ものといいます。
また、呉人恵さんはアメリカ人のことを「サンキュー好き」といいます。
それに対してモンゴル人は簡単には「ありがとう」といいません。
呉人恵さんは「モンゴルの人はありがとうという言葉の重さを知っている」といいます。
ありがとうという言葉の重さを知るからこそ、簡単には言わないのです。
それに、言葉は発した瞬間から変化し続けます。
まったく同じ言葉でも微妙に違うニュアンスになります。
だからあえて言わない、という選択肢があるのです。
２００７年９月３０日最終更新
日本語編へ