「・・・こんにちは、RIGHTのゴールデンナイトですな」
「ロキ。04-666、ジモレンジャーに手出しするな」
ロキの前には鋭い眼光を放つ青年が立っていた。美男だった。十人中十人がそういうだろう。
別の声。そこへよぼよぼの老人が現れた。漆黒のマントを羽織っている。ロキとは対照的だ。
「・・いくらゴールデンナイトでも勝てないだろう。なぜなら"不死身のロキ"だから、のぅ」
「ちぇっ！どうしてお二方がそろって登場するのかな？」
「アレ、があるからな」
ロキが静かに言った。すると青年は叫んだ。
「不老不死の薬のことだな。だがあんたらはかつてそれを浴びたはずだ！あんたらは不老不死のはすだ、それによって北欧神話の神々の名を冠せられたのだろう、オーディン、ロキ」
「・・・あぁそうじゃ」
「うるさいなー。��2、やってくれ」
繁る葉からパラパラと羽が落ちてきた。黒い羽。不吉なる悪魔の羽だ。
「しまった！」
青年は飛びのいた。同時に後ろから巨大な熊のような怪物が現れた。青年はその怪物をジャンプして飛び越え、林に走りこんだ。
身ごなしが早かった。
「見事！」
オーディンが思わず叫んだ。
ロキはいかにも不服そうだった。

「・・・どうして閣下は来たんです、前線に。危険です」
ロキが言った。するとオーディンは答えた。
「もうすぐアメリカに行くのでな、指示を下すためだ」
「どういうことです」
「アメリカ支部がの、RIGHT基地を攻撃して返り討ちにあって全滅したのじゃ」
「まさか・・・。それではこちらの勢力は３１％の損傷なのではないですか」
��2が口をはさんだ。
「その通り」
オーディンは頷いた。ロキは唖然とした。とうとう敵が総戦力をもって攻めかかってきたのだ。
もしかしたら０.ボイス勢力との内紛を知られたのかもしれない。こうなれば１０８年前の『力の神』との戦い以来の大戦となるのは目に見えている。あのとき、darknessは『力の神』勢力とオーディン、ロキ勢力が内部分裂し、そこにRIGHTが加わって三つ巴の戦いを繰り広げた。
そして結局『力の神』勢力は壊滅し、『力の神』を牢獄に閉じ込めたものの、オーディン、ロキ勢力もRIGHTの戦いで疲弊、分裂し、勢力建て直しに長い時間をかけることとなった。

「閣下、あの時の二の舞になったらどうします」
数少ない生き残りの一人、��2が聞いた。オーディンは首を振った。
「そうはならぬ。ロキ、不老不死の薬だけをねらえ」
「・・・はい」
ロキは呟くように答えた。「では行ってくるぞ」
「はい、閣下」
ロキと��2、��3が言った。


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