反抗的な患者は、監禁室に入れられました。
それを決定する権利は、園長に与えられていました。
つまり、園長が、療養所の中の裁判長というわけです。
それよりも酷い「重監房」というものもありました。
入れられると、ほぼ真っ暗闇の中で放置されました。
毎日、ちょっぴりの食事が渡されるだけでした。
食事当番だった佐川修さんの証言によると。
冬になると、零度より寒くなり、布団も凍ったそうです。
監禁は最長３０日とされていましたが、遵守されることはありませんでした。
５００日以上にわたって監禁され続けた人もいました。
確認されているだけでも２２人の方がそこで亡くなっています。
記録にまったく残されていない患者もいるのかも知れません。
黒髪校事件というのがありました。
ハンセン病患者の子はハンセン病かも知れない、という偏見。
その偏見のためハンセン病患者の子の受け入れを学校が拒否しようとしました。
正確には、保護者の圧力を受けた学校が拒否しようとしました。
戦後すぐの事件です。
